鮮やかに咲き誇るチューリップは、春の代名詞。植え込んだチューリップが一斉に咲くと、庭が春爛漫になりますね。
チューリップは種類が多く、色や草丈、花咲く時期もさまざま。開花時期や咲き姿ごとに、チューリップを11種類紹介します。
チューリップの開花時期は「早生・中生・晩生」の3つ
色鮮やかなチューリップは、春のガーデニングの主役ともいえる花。チューリップの種類を選ぶときに考えたいのが、「いつ咲いてほしのか?」ということです。
チューリップはもちろん春の花。でもグループごとに、開花時期が少しずつ異なります。春先に咲くチューリップもあれば、春真っ盛りの4月下旬に咲くものも。さらにゴールデンウィーク頃に咲くものもあるのです。
チューリップの種類を開花時期で分けると、「早生種」「中生種」「晩生種」の3つ。1981年に「オランダ王立球根協会」が定めた分類法が、世界のスタンダードになっています。
それぞれの開花時期は次の通り。春に咲くといっても、種類によっては2か月近く開くものもあるのですね。
- 早生(わせ)種・・・・・・・・・3月下旬~4月上旬
- 中生(なかて)種・・・・・・・4月下旬
- 晩生(おくて)種・・・・・・・4月下旬~5月上旬
このように、品種によって咲く時期が異なります。春のガーデニングでチューリップを愉しむなら、開花時期を知っておきたいものですね。早生と中生、晩生3つの特長を紹介します。
3月下旬から咲き始める「早生種」
早生種は、春のはじめに花を咲かせるチューリップです。品種によってやや異なりますが、開花時期は3月下旬~4月上旬です。
つまり、桜咲く入学・入園シーズンに咲いてほしいなら、早生種を選んで植えましょう。
早生種の特長として挙げられるのが、コンパクトであること。草丈が低く、おおむね20~30cm。花壇や鉢植えを可愛く仕上げるのにぴったりです。
早生種は咲き方によって、さらに次の2種類に分けられます。
- 一重早咲き
- 八重早咲き
それぞれの特長と人気品種を紹介します。
チューリップの種類(1)一重早咲き
一重早咲きのチューリップの花の形は、見慣れた正統派の形。シンプルな美しさが魅力です。
一重早咲きの有名品種には、淡いピンク色から優しい杏色へと変化する「アプリコット・ビューティー」や、濃く鮮やかなピンクの「クリスマス・ドリーム」があります。
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クリスマス・ドリームは、はっと目が覚めるような、それでいて上品な色。切り花にすると、グリーンとのコントラストも美しい人気のチューリップです。
チューリップの種類(2)八重早咲き
八重咲きのチューリップは、何枚もの花びらが重なって咲くため、ふんわりとしたボリュームがあります。まるでシャクヤクのような豪華さです。
八重早咲きの代表的な品種には、白とピンクのミックスが美しい「ピーチ・ブロッサム」や、鮮やかな色合いが印象的な「モンテカルロ」があります。
モンテカルロは、1本の花茎に複数の花をつける、いわゆる“枝咲き”タイプのチューリップ。咲き姿がとても豪華です。
また、ほのかな甘い香りもモンテカルロの魅力です。フローラル調の香りが漂うと、春らしい雰囲気が漂います。
4月下旬に咲く「中生種」
中生種は、早生種からバトンを受け取るように咲くチューリップです。品種によってやや異なりますが、開花時期は4月下旬です。
花壇に早生種と中生種を植えておくと、順に長くチューリップを愉しむことができます。
中生種の特長として挙げられるのが、カラフルな品種が多いこと。鮮やかな色合いが、庭をぱっと明るくしてくれます。
草丈は早生種より高め。30~40cmに生長します。長い花茎と花とのバランスも良く、切り花としてチューリップを愉しみたい方にもぴったりです。
中生種はさらに、次の2種類に分けられます。
- トライアンフ
- ダーウィンハイブリッド
それぞれの特長と人気品種を紹介します。
チューリップの種類(3)トライアンフ
トライアンフは、一重早咲きと一重遅咲きの品種を交配してつくられました。品種が多いのが特長で、縁取りの入った品種もたくさんあります。
花の形は、正統派のカップ咲き。ただし縁取りや絞り模様、縞(しま)模様が入るなど、個性が感じられる品種が多いのが魅力です。
たとえば、濃い赤に黄色の縁取りが印象的な「キースネリス」は、トライアンフの代表的な品種の一つ。
白い花弁に紫の絞り模様が入った、レンブラント咲きの「フレミングフラッグ」もあります。
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咲く前は白の印象ですが、花びらが開くと淡い紫色の絞りが顔を見せます。その変化も愉しいチューリップです。
チューリップの種類(4)ダーウィンハイブリッド
ダーウィンハイブリットは、一重遅咲きと原種を交配してつくられました。比較的新しい品種です。
その特長は、まさに“いいとこどり”。ダーウィンハイブリッドの品種は、一重遅咲きならではの丈夫さと、原種ならではのくっきりとした花色の両方を兼ね備えています。
その魅力は、何といっても大型ならではの豪華さです。ダーウィンハイブリッドの草丈は60~70cmと高く、花も葉も大きめ。背が高いので見ごたえがあります。
もとは朱赤が大半でしたが、最近では花色も少しずつ増えています。黄色の大型チューリップなら「ゴールデン・オックスフォード」、ピンク色なら「ピンクインプレッション」を探してみてくださいね。
4月下旬から咲く「晩生種」
晩生種は、春の終わりに咲き始めるチューリップです。品種によってやや異なりますが、開花時期は4月下旬~5月上旬です。
つまり、ゴールデンウイーク頃に咲いてほしいなら、晩生種を選びましょう。5月上旬に咲くことから、晩生種のチューリップは「メイフラワー」とも呼ばれます。
晩生種のチューリップは、草丈40~60cmと高めのものが多く、種類も豊富です。咲き方によって次の7種に分けることができます。
- 一重遅咲き
- 八重遅咲き
- ユリ咲き
- フリンジ咲き
- パーロット咲き
- ビリディフローラ
- レンブラント咲き
それぞれどのような特徴を持つのかを知って、好みのチューリップを選びたいものですね。
チューリップの種類(5)一重遅咲き
一重遅咲きは50~60cmの草丈の品種も多く、咲きそろったときの豪華さは圧巻です。満開になっても花の形を保ちやすく、切り花としても人気です。
一重遅咲きの代表品種には、ビロードのような気品ある漆黒が美しい「クイーン・オブ・ナイト」や、優しい色味が魅力の「ピンクダイヤモンド」などがあります。
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ピンクダイヤモンドは、淡く優しいピンク色。とても女性らしい雰囲気ですね。卵型の花姿も、とても愛らしいチューリップです。
チューリップの種類(6)八重遅咲き
八重咲きは花びら同士が重なり合うように咲き、一輪でも豪華に見えます。色も豊富で、まるで牡丹のよう。大輪の花は切り花にぴったりです。
八重遅咲きの有名品種の一つが、こちらの「アンジェリケ」です。
アンジェリケは、ふんわり愛らしい薄桃色。清楚で可憐なチューリップです。
そして八重遅咲きのチューリップの中で、花びらを幾重にも重ねた「アイスクリーム」も人気の品種です。
もこもことした白が、まさにアイスクリームのよう!紅紫色の花びらの上に、八重の花びらがのった、個性的なチューリップです。
チューリップの種類(7)ユリ咲き
ユリ咲きは、花びらの先が尖り、外側に反り返って咲くチューリップです。草丈は50~60cmと高め。花のシルエットもほっそりしているので、全体的にシャープで洗練された印象を受けます。
ユリ咲きの代表品種には、たとえば「バレリーナ」があります。
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まるでバレリーナが踊っているかのような、美しい花姿が印象的ですね。しかもバレリーナは、フローラル調の香りも漂わせるチューリップです。
「グリーンダンス」も、ユリ咲きのチューリップです。花びらがしなやかに伸び、その名の通り自由にダンスしているかのようですね。
球根ポット植え:ユリ咲きチューリップ:グリーンダンス2球入り
グリーンダンスは、花色も個性的です。咲き始めのグリーンから、次第にイエローへ。繊細な色変わりのも鑑賞できる品種です。
チューリップの種類(8)フリンジ咲き
フリンジ咲きは、花びらの縁に細かな切れ込み(フリンジ)が入るタイプのチューリップです。
【生花】チューリップ ハウステンボス(ピンクフリンジ)[10本]
フリンジ咲きは、気品と愛らしさの両方が感じられるチューリップです。ギザギザの縁が印象的なので、花壇や鉢でアクセントになります。
草丈はおおむね40~50cm。新しい品種が多いため、好みのフリンジ咲きを探すという愉しみもあります。
チューリップの種類(9)パーロット咲き
パーロット咲きの“パーロット”とは、英語で「オウム」のこと。花びらの縁に深い切れ込みやねじりがあり、オウムのとさかに似ていることに由来します。
草丈は40~50cmほど。大輪の立派な花を咲かせるので、切花のアレンジメントに人気のチューリップです。
たとえば、こちらの「ミステリアス・パーロット」。本当にチューリップなのかと思うぐらい、個性的な花姿です。
球根ポット植え:パーロット咲きチューリップ:ミステリアスパーロット3球入り
濃い紫と白のくっきりとしたコントラスト、ギザギザとした縁がとても印象的。ダイナミックな花姿は、一度見ると忘れられないインパクトがあります。
見るアングルによって表情が異なるのも、パーロット咲きならではの魅力ですね。
チューリップの種類(10)ビリディフローラ
ビリディフローラは、別名「グリーンチューリップ」。花びらの真ん中に緑の縦ラインが入る、とても珍しいチューリップです。
あいにく紹介できる画像が見つかりませんでした。ぜひ代表品種である「スプリンググリーン」を検索してみてください。
スプリンググリーンは、白い花びらに若草色のラインが入るのが特長です。とても端正で美しい、ならではの魅力を持つチューリップです。
チューリップの種類(11)レンブラント咲き
レンブラント咲きは、縞模様や絞り模様が入ったチューリップのことです。まるでモザイクのような斑入りが特長です。
ただし、元はといえば斑が入るのはウイルスが原因。そのため長らく日本への輸入が禁止されていました。
現在では健康なレンブラント咲きのものもありますが、ごく少数派。なかなかお目にかかれませんが、少し変わったチューリップが好みなら、ぜひ探してみてくださいね。
まとめ
チューリップの種類を開花時期ごとに紹介しました。いち早く咲く「早生種」、カラフルな品種が多い「中生種」、個性的な花姿の品種が多い「晩生種」と、それぞれに魅力が異なります。
園芸店に行けばさまざまなチューリップの球根や苗と出会うことができます。チューリップは春の花ですが“秋植え球根”です。球根から育てるなら、10~12月の間に植え付けましょう。
詳しい植え方については、別記事で紹介しています。ぜひ併せてご覧くださいね。