砂糖菓子を想わせる純白の花イベリスは、一年草と宿根草(多年草)に分かれます。宿根イベリスを植えておけば、春から初夏にかけて、毎年美しい花を咲かせてくれます。
宿根イベリスは緩やかに横へと広がるので、花壇の縁やロックガーデン、ちょっとしたすき間に適しています。ガーデニングの定番、宿根イベリスの人気品種を5種類紹介します。
ガーデニングに取り入れたい宿根イベリス
イベリスは、小さな花が集まって大きな花房を作るアブラナ科の花です。株いっぱいに純白の花を咲かせて、ガーデニングで活躍してくれます。
イベリスの名前の由来は、スペインなどのイベリア半島に自生することから。また英名を“Candytuft”(キャンディータフト)といい、「砂糖菓子のふさ(束)」を意味します。
その名の通り、イベリスはとても可愛い花!こんもりと咲くイベリスが群生していると、それはもう見事です。
宿根イベリスは寒さに強く、とても丈夫。年々横に伸び、花数も増えていきます。花期の花がら摘み以外は、あまり手入れも必要ありません。
しかも宿根イベリスは、基本的に常緑です。花の時期が終わった後も緑色の葉を茂らせて、他の花を引き立ててくれます。ぜひガーデニングに取り入れて、春を心待ちにしたいものですね。
宿根イベリスの種類(1)イベリス・センペルビレンス(トキワナズナ)
宿根イベリスとして多く出回っているのが、「イベリス・センペルビレンス」(トキワナズナ)という種類です。
園芸店で「宿根イベリス」とだけ書かれて売られていたら、おそらくこの「イベリス・センペルビレンス」でしょう。
イベリス・センペルビレンスには、まれに淡い紫色のものもあります。ただし大半が白い花です。
年々広がっていきますが、やはりある程度まとめて植えたほうが、見ごたえがあります。広めの花壇に植えるなら、10ポットや20ポットまとめて購入して、一気に植えましょう。
イベリスの種類(2)イベリス・スノーボール
イベリス・センペルビレンスからは、さまざまな園芸品種が作られています。大輪のイベリスを咲かせたいなら、「スノーボール」を探してみてくださいね。
スノーボールは、いわば大輪イベリス。花盛りには、大きな花がこぼれるかのように咲き溢れて見事です。
イベリスの種類(3)スノーサーファー
スノーサーファーも、大輪系のイベリスです。
イベリス 「スノーサーファー」 3.5寸ロングポット苗 純白の花 寄せ植え リース
しかも、寒さに強いのが特徴。我が家のスノーサーファーも、常緑の葉のまま冬を乗り越え、春先から花を咲かせています。
イベリスの種類(4)ピンクアイス
ピンクアイスはその名の通り、ピンクの花色が美しいイベリスです。
ピンクアイスは、花色の変化も魅力です。咲き始めは白い花色が、咲き進むにつれてピンクが濃くなり、満開時には華やかな雰囲気です。
花つきも良く草姿がやや立ち上がるので、咲き揃うとピンクの絨毯のよう。春らしいピンクと、オリーブグリーンの葉色とのコントラストも美しい品種です。
イベリスの種類(5)イベリス・ゴールデンキャンディ
イベリス・ゴールデンキャンディは、ライムイエローの葉色が印象的なイベリスです。花期以外も、カラーリーフとして存在感があります。
春になると葉色は黄色味を増し、ますます明るい雰囲気になります。花とのコントラストが映える、美しいイベリスです。
花色は白ですが、咲き進むと柔らかなピンク色へと変化します。葉色や花色の繊細な変化を愉しみたいものですね。
宿根イベリスの育て方3つのポイント
宿根イベリスは丈夫な花で、基本的によく育ちます。とはいえ美しく咲かせるためには、知っておきたいポイントがあります。
イベリスの育て方3つのポイントをお伝えします。
ポイント(1)日当たりのいい場所に植える!
イベリスは日光を好みます。日陰だと茎がひょろひょろと徒長する上に、花つきも悪くなってしまいます。日当たりのいい場所に植えましょう。
ただし西日は苦手です。西日の当たらない、日当たり良好な場所を見つけてあげてくださいね。
ポイント(2)こまめに花がらを摘んであげる
宿根イベリスの花を長く美しく咲かせるには、花がら摘みが重要です。花が茶色くなってきたら、花のすぐ下のところで切ってあげてください。花がらを摘むことで、次の花が咲きやすくなります。
ポイント(3)なるべく植え替えない
宿根イベリスを育てるなら、なるべく植え替えないことが大切です。イベリスは移植が苦手なので、根が傷つくと育ちにくくなります。地植えするときは、事前によく考えてから植えましょう。
まとめ
宿根イベリスは丈夫で育てやすく、毎年咲いてくれる花です。何より砂糖菓子のような花が可愛くて、開花が待ち遠しくなります。
園芸店で「イベリス」とだけ書いて売っているなら、おそらく一年草です。翌年以降も愉しみたいなら、「宿根イベリス」と書かれたものを選んでくださいね。