近年人気のネモフィラ。“青い絨毯”のような絶景のネモフィラ畑を、ニュースやSNSでよく見かけます。そんなネモフィラを見ていて、「そういえばオオイヌノフグリと似ているけれど、違いは?」と思ったことはありませんか?
どちらも春に咲く青い花ですが、花びらの数や葉の形など、明確な違いがあります。ネモフィラとオオイヌノフグリ、5つの見分け方を紹介します。
ネモフィラとオオイヌノフグリ、そっくり!
澄んだブルーが美しいネモフィラ。4月5月になると、国営ひたち海浜公園や国営昭和記念公園をはじめ、全国の名所でネモフィラが咲き溢れます。
一面が青に染まり、まさに“青の絨毯”。何枚でも写真に収めたくなるような、そして離れがたい絶景です。
一方、オオイヌノフグリはこちら。野原や道端や土手、公園などで見かけますよね。
ネモフィラとオオイヌノフグリ、どちらも青く小さな花。そっくりですが、ちゃんと見分け方があるのです。
ネモフィラとオオイヌノフグリの違い(1)花びらの数
分かりやすいのは、花びらの数です。
・ ネモフィラ・・・・・・・・・・・5枚
・ オオイヌノフグリ・・・・・4枚
この通り花びらの数が違っていて、ネモフィラの花びらは5枚。
5枚の花びらに注目していると、なんだか“青い梅”のようにも見えてきます。
一方のオオイヌノフグリ。こちらは1枚少なくて、4枚なんです。たった1枚の差ですが、こうして見比べてみると受ける印象が違うと思いませんか?
次に見かけたら、ぜひ花びらの数を数えてみてくださいね。
ネモフィラとオオイヌノフグリの違い(2)おしべの数
おしべの数も違います。これもネモフィラとオオイヌノフグリを見分けるとき、分かりやすい違いです。
・ ネモフィラ・・・・・・・・・・・5本
・ オオイヌノフグリ・・・・・2本
ネモフィラには5本のおしべがあります。数えてみてください。1、2、3……5本ありますよね。
一方のオオイヌノフグリ。おしべの数はぐんと少なくなります。たったの2本だけなんです。
幼い頃から見慣れている花なのに、2本だけとははじめて知りました。来春になってオオイヌノフグリが咲いたら、そっとのぞき込んでみるのが愉しみです。
ネモフィラとオオイヌノフグリの違い(3)花の大きさ
花の大きさも違います。
・ ネモフィラ・・・・・・・・・・・約2cm
・ オオイヌノフグリ・・・・・約1cm
ネモフィラの花はやや大きめ。2cm以上になることもあります。対してオオイヌノフグリは、小さめ。1cmほどの小さな花を咲かせます。
ネモフィラとオオイヌノフグリの違い(4)葉の形
花だけではなく、葉の形も見分けるポイントです。
・ ネモフィラ・・・・・・・・・・・ギザギザしている
・ オオイヌノフグリ・・・・・卵型の丸い形
ネモフィラの葉は、ギザギザしているのが特徴です。はっきりと分かる切れ込みが入っていますよね。
そしてオオイヌノフグリはこちら。ふちに粗いギザギザが入っていますが、たまご型をしていて、丸みを帯びた形。ネモフィラとは様子が大きく異なりますよね。
花が咲いていれば、花びらやおしべの数を数えると「ネモフィラ?それともオオイヌノフグリ?」という疑問にはすぐ答えが出ます。
でも、もしも咲いていない時期なら、こうして葉の形を見るとすぐ分かりますね。
ネモフィラとオオイヌノフグリの違い(5)開花時期
最後にもう一つ。ネモフィラとオオイヌノフグリの見分け方として、開花時期もあります。
・ ネモフィラ・・・・・・・・・・・4月~5月
・ オオイヌノフグリ・・・・・3月~4月
つまりオオイヌノフグリが先に咲く、追いかけるようにネモフィラが咲くということです。
オオイヌノフグリが咲くのは3月から4月にかけて。寒かった冬が終わり、春の気配が漂い始める頃に咲きます。
足元を見ると黄色いタンポポ。そして、オオイヌノフグリの愛らしい花も。そんな季節に咲く花です。
そしてネモフィラが咲くのは4月から5月にかけて。本格的な春が訪れ、新しい年度が始まる頃になるとネモフィラの季節です。
チューリップと時期が同じなので、こんな風に一緒に咲いている光景を見たことがある方も多いのではないでしょうか。
まとめ
どちらも青く小さな花を咲かせ、よく似ているネモフィラとオオイヌノフグリ。でもちゃんと違いがありました。
花びらが5枚でおしべも5本、葉がギザギザしているならネモフィラです。そして、花びらが4枚でおしべは2本のみ、葉が丸みを帯びているならオオイヌノフグリです。次に見かけたら色々観察してみてくださいね。