ラベンダーの種類はさまざまです。たとえば、香り豊かなイングリッシュラベンダー。その他、花姿が可憐なフレンチラベンダーや、レース状の葉が印象的なレースラベンダーなども。
ラベンダーは種類によって、香りの強さや花姿、暑さや寒さへの耐性も異なります。ガーデニングでラベンダーを植える方のために、主なラベンダー5種類を紹介します。
主なラベンダー5種類とは?
ラベンダーは、涼やかな花色や優雅な香りから「ハーブの女王」とも呼ばれます。庭にラベンダーがあると、ナチュラルで洗練された雰囲気になりますね。
ラベンダーは切り花やドライフラワーにもしやすく、ガーデニングでぜひ育てたい花の一つです。
ところが実際に植えようと思うと、ラベンダーの種類がたくさんあって、迷ってしまいませんか?
ガーデニングで人気のラベンダーには、主に次の5種類があります。
- イングリッシュラベンダー
- フレンチラベンダー
- レースラベンダー
- ラバンディン系
- ラベンダー・デンタータ
それぞれのラベンダーの種類について、特徴を見てみましょう。
ラベンダーの種類(1)イングリッシュラベンダー
香り豊かなラベンダーを探しているなら、イングリッシュラベンダーがおすすめです。
イングリッシュラベンダーは、香りの良さやスタイリッシュな姿が人気です。花茎が長く、ドライフラワーにも向きます。
ただしイングリッシュラベンダーを育てるなら覚えておきたいのが、「寒さには強いけれど、暑さにはやや弱い」という点です。
北海道・富良野のラベンダー畑に群生しているのが、このイングリッシュラベンダー。品種名で言うと「オカムラサキ」です。
つまりイングリッシュラベンダーは、涼しい環境を好むということ。寒冷地向けのラベンダーです。高温多湿にはやや弱く、暖かい土地では夏越しは困難です。
でも、やっぱりイングリッシュラベンダーを育てたい……それならば、暑さに強い品種を選ぶことが重要です。
たとえば、「アロマティコ」は、耐暑性のあるイングリッシュラベンダーとして人気です。
薫りのラベンダー アロマティコ 9cmポット苗 イングリッシュガーデン 宿根草 寄せ植え 地植え 鉢植え
しかもイングリッシュラベンダーの花期は、5月から7月頃ですが、アロマティコは二季咲き。切り戻しておけば秋にも開花して、香りを愉しむことができます。
ラベンダーの種類(2)フレンチラベンダー
ふんわりと茂るナチュラルな雰囲気のラベンダーがお好みなら、フレンチラベンダーがおすすめです。
フレンチラベンダーは、ウサギの耳を想わせる愛らしい花穂が印象的。株がボール状にまとまり、全体的に優しい雰囲気が漂います。
イングリッシュラベンダーと比べると、香りはやや弱め。でも花姿が個性的なので、花壇でも庭植えでも存在感があります。
そして、フレンチラベンダーの魅力は何といっても「暑さに強い」ということ。夏越ししやすく、育てやすいラベンダーです。
ただし逆に、寒さにはやや弱め。地植えする場合は、霜に当たらないようにしてください。株元にバークチップや腐葉土を敷いてあげると、保温対策になります。
園芸店でよく見かけるフレンチラベンダーの品種は「わたぼうし」です。
ラベンダー フレンチ ラベンダー わたぼうし苗 ハーブ ブルーに白が可愛らしい花…
名前の“綿帽子”の通り、ふんわり軽やかな白い飾りが愛らしいですよね。たくさん咲きそろうと、ますます可愛い雰囲気になります。
ラベンダーの種類(3)レースラベンダー
レースラベンダーはその名の通り、レースのような切り込みが入った繊細な葉が魅力です。花が3つに分かれているのも、レースラベンダーならではの特徴です。
ただし、ラベンダーならではの香りはしません。あくまで花や葉を観賞するためのラベンダーとして育てるのが向いています。
またラベンダー初心者は、できれば避けたほうが良いでしょう。というのも、暑さ寒さ両方に弱いため。
育てるなら、直射日光や霜を避けられる、軒下や室内が向いています。四季咲き性の品種もたくさんありますので、ぜひ探してみてくださいね。
ラベンダーの種類(4)ラバンディン系
暑さにも寒さにも強い丈夫なラベンダーを植えたいなら、ラバンディン系のラベンダーが適しています。ラバンディン系はよく育ち、ガーデニング初心者でも安心して育てられます。
ラバンディン系は、交配種のラベンダーです。原種のスパイクラベンダーとイングリッシュラベンダーを掛け合わせて生まれました。
ラバンディン系の中にもさまざまな品種がありますが、よく出回るのが「ラバンディン グロッソ」です。
ラバンディン グロッソは、香りが良く花も美しいラベンダーです。こんもりと大きく育ち、形の良い大株になります。
ラベンダーの種類(5)ラベンダー・デンタータ
ラベンダー・デンタータは、葉姿が特徴的なラベンダーです。“デンタータ”(=歯のような)という名の通り、葉の縁に葉のようなギザギザの切れ込みが入っています。
デンタータラヴェンダー(フリンジラヴェンダー・フリンジドラヴェンダー・フレンチラ…
デンタータラベンダーは「フリンジドラベンダー」とも呼ばれます。ガーデニング初心者でも育てやすいラベンダーです。
暑さに強く四季咲き性があり、株が大きく育つと真夏と真冬以外は花が咲き続けます。茎がよく枝分かれして勢いよく育つので、刈り込むことで“香りのする生垣”としても活用できます。
まとめ
ラベンダーの種類はさまざま。香り重視で選ぶならイングリッシュラベンダーがおすすめ。ドライフラワーにも向いています。ただし暑さに強い品種を選ぶようにしましょう。
なおラベンダーを上手に育てるなら、剪定がポイントです。適切な時期に剪定すれば、年々株が大きくなり、花もたくさん咲くようになります。ぜひこれぞと思えるラベンダーを植えて、大事に育ててあげてくださいね。