春の訪れを知らせる風物詩!春一番の意味は?吹く時期はいつ?

毎年「春一番が吹きました」というニュースを聞くと、春の到来を感じますね。春一番は、春先に吹く南寄りの強風のこと。実はその後、春二番や春三番も吹くことをご存じでしょうか?

知っているようで意外と知らない春一番の意味や、「春一番が吹く時期はいつ?」などの情報をまとめました。

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春一番の意味、春一番とは?

冬の寒さが緩む頃、日差しが少しずつ柔らかくなり、梅の蕾もほころび始めます。春らしさを感じると、ますます春の訪れが待ち遠しくなります。

冬から春へと移ろう季節、春の風物詩としてなじみ深いのが「春一番」です。

春一番とは、立春を過ぎてはじめに吹く強風のこと。暖かくて南寄りの風であることも、春一番の特長です。

暖かな日差しを感じ、新聞やニュース番組で「春一番が観測されました」と聞くと、しみじみ春の訪れを実感する方も多いことでしょう。

春一番の条件は?

春一番として観測する風には、実は一定の条件があります。

どの気象台が管轄しているかによって定義は異なりますが、おおむね条件は次の通りです。

  • 立春から春分までに吹く
  • 日本海側に低気圧が発生している
  • 風向きは南寄りで、気温が上がる
  • 最大風速は8メートル/秒以上

こうした条件をクリアしない限り、春一番とは呼びません。たとえば暖かい強風であっても、春分を過ぎれば春一番ではないのです。

つまり年によっては、「春一番が吹かなかった」というケースもあるのですね。

また、札幌と仙台、那覇は、春一番を発表していません。 春一番が吹かない年もあり、春一番が吹かない地域もあるということです。

春一番はいつ吹く?

では、春一番はいつ吹くのでしょうか?

春一番は、各地域の気象台が発表します。地域ごとに、少しずつ春一番が吹く時期は異なります。気象庁調べによれば、東京と大阪、福岡の近年の春一番が吹いた日は次の通りです。

<東京>
2014年・・・・・・・・・3月18日
2015年・・・・・・・・・なし
2016年・・・・・・・・・2月14日
2017年・・・・・・・・・2月17日
2018年・・・・・・・・・3月1日

<大阪>
2014年・・・・・・・・・なし
2015年・・・・・・・・・なし
2016年・・・・・・・・・なし
2017年・・・・・・・・・2月20日
2018年・・・・・・・・・3月1日

<福岡>
2014年・・・・・・・・・なし
2015年・・・・・・・・・2月21日
2016年・・・・・・・・・なし
2017年・・・・・・・・・2月16日
2018年・・・・・・・・・2月13日

(参考)東京管区気象台 気象庁天気相談所「各地方の最近の春一番」

2018年の東京(関東)の春一番は3月1日、大阪(近畿)の春一番も同じく3月1日に吹きました。

ずらりと並ぶ日付を見てみると、意外と春一番が観測されていない年も多いのですね!そして2月中ごろに吹く年もあれば、3月下旬になって吹く年もあり、自然の不思議を感じます。

春一番が吹くとどうなる?

春一番が吹いたと聞くと、一気に春へと進む……というイメージがありませんか?

たしかに春一番は、長い冬が終わり、春の到来を告げる風です。ただし春一番が吹いた後、気候が大きく変わる傾向があります。

春一番が吹くときには冬型の気圧配置が崩れ、気温が上昇します。ところが、その後また寒冷前線が通過して、寒さがぶり返すことが多いのです。

元はといえば、春一番というのは、漁師さんが使っていた言葉でした。春に漁に出る際、急な強風に気をつけるようにという意味で「春一番」という言葉を使っていたのです。

私たちの暮らしでも、春一番による交通の混乱や、転倒によるケガなどのニュースもしばしば見かけます。雪深い地域では、一時的な暖かさによる雪解けにも気を配る必要があります。

春の訪れをひしひしと感じながら、とはいえ強風や寒さのぶり返しのことを十分頭に入れて、春一番のニュースを聞きたいものですね。

実は、「春二番」「春三番」もあります!

春一番が吹くと、もう強い風は終わり……と思ってしまいがち。ところが実際には、春二番や春三番も吹くことをご存じですか?

春一番に続いて吹く南寄りの強風のことを、「春二番」「春三番」と呼びます。ちなみに春三番が吹くのは、桜の花びらが散る頃。すっかり春爛漫の季節です。

どちらも正式な気象用語ではありません。でも、まだ強い風が吹く可能性があることは、頭に入れておきたいものです。

春の風を表す言葉は他にもある!

春一番や春二番、そして春三番。いかにも春の風物詩といった印象です。実は他にも、春の風を表す言葉は色々あります。たとえば、

  • 春風(はるかぜ/しゅんぷう)
  • 春疾風(はるはやて)
  • 春荒(しゅんこう/はるあれ)
  • 春嵐(はるあらし)

この中で「春風」は、暖かで穏やかな風のこと。ほのぼのとした春の情景に似合う、優しい風を指しています。

一方で、「春疾風」「春荒」「春嵐」は、春に激しく吹き起こる風のこと。うららかな春の日差しとは一転、激しさを伴う風を指しています。

春といえば、暖かく穏やかで、何もかもが落ち着いた印象があります。ところが春がつく風の名前を見てみると、意外と力強さをもつ風が多いのですね。

春の意外な一面を理解した上で、心地よい春を愉しみたいものです。

まとめ

春一番は、春先に吹く南寄りの強風のこと。「立春から春分まで」という条件もあるため、実は春一番が吹かない年もあります。

春の訪れを知らせる春一番ですが、翌日から寒さがぶり返すことも。冬から春は、変化が多い時期でもあります。早春野菜の苦みを味わって身体にも春を知らせながら、穏やかに春へと向かいたいものですね。

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