頼れる名脇役、冬の寄せ植えを洗練させるシルバーリーフ3選

銀白色の葉色が、冬の寒さの中でよく映えるシルバーリーフ。どんな色の花とも馴染みやすく、それでいて個性的な葉をもつシルバーリーフは、冬の寄せ植えを洗練させてくれるありがたい存在です。

冬の寄せ植えに使いやすいシルバーリーフとして、繊細で清楚な印象の「シルバーレース」と控えめながらも存在感のある「シロタエギク」、リース用素材としても人気の「ラムズイヤー」の3つを紹介します。

スポンサーリンク
レクタングル広告(大)

シルバーリーフの魅力は、控えめな色合いと個性的な葉の形

シルバーリーフとは、白や銀色の葉をもつ植物の総称です。

その魅力は、花の色を引き立てる控えめな色合いアクセントの役割を果たす個性的な葉の形にあります。

魅力1:花の色を引き立てる控えめな色合い

シルバーリーフの銀白色は、花の色を引き立て、その魅力を存分に引き出します。

たとえば、シックで深い色合いのパンジー。単体でも十分美しいのですが、銀色がかったシルバーリーフと合わせることで硬質な雰囲気が際立ち、モダンな雰囲気になります

また、パステルカラーを思わせる淡い色調のビオラ。柔らかな乳白色のシルバーリーフと合わせることで、明るく優しい印象が際立ちます。

魅力2:アクセントの役割を果たす個性的な葉の形

多くのシルバーリーフは個性的な葉をもち、冬の寄せ植えにおいてアクセントの役割を果たしてくれます。

たとえば、繊細な葉姿のシルバーリーフを使えば、寄せ植えに清楚さが加わります。丸みを帯びた優しい葉をもつシルバーリーフを使えば、愛らしい華やかさを感じる寄せ植えになります。

シルバーリーフを使うことで、冬の寄せ植えの表現の幅がぐっと広がります。うまく活用して、冬のガーデニングを愉しみたいものですよね。

冬の寄せ植えに使いやすいシルバーリーフ3種

冬の寄せ植えに使いやすいシルバーリーフを探すなら、「寒さに強い・手に入りやすい・草丈が高くなりすぎない」という3点がポイントです。すべてを満たすのが、次の3種です。

  • シルバーレース
  • シロタエギク
  • ラムズイヤー

それぞれのシルバーリーフについて、魅力や育て方などを見てみましょう。

1. 繊細で清楚な印象の「シルバーレース」

シルバーレースの特徴は、美しいレースを思わせる細かい切れ込みが葉にあることです。まるで雪の結晶を思わせる繊細さで、清楚な印象を受けます。

シルバーレースは、北アフリカに浮かぶカナリア諸島原産のキク科の多年草です。

特に美しいのが、さっと冬風が吹き抜けたとき。そよそよと葉が揺れるさまが実に優美で、ぴんと張り詰めた冬の空気の中に、品のあるきらめきを生み出してくれます。

寄せ植えに使うなら、繊細な葉姿を生かしましょう。たとえば小さく可憐な花をつけるビオラとよく合います。

シルバーレースは、どの色のビオラとも合わせることができます。

くっきりとした色のビオラと合わせれば、鮮やかさが引き立ってコントラストの効いた寄せ植えになります。敢えて白のビオラと合わせると、エレガントな冬の寄せ植えが完成します。

ぜひ好みの色のビオラを見つけて、シルバーレースと冬の寄せ植えを作ってみてくださいね。

2. 控えめながら存在感のある「シロタエギク」

シロタエギクも、冬の寄せ植えに欠かせない代表的なシルバーリーフです。

シロタエギクは、地中海沿岸に自生するキク科の多年草です。漢字では「白妙菊」と書き、別名「ダスティミラー」とも呼ばれます。

シルバーレースと比べられることの多いシルバーリーフですが、葉の面積がしっかりあるのが違いです。

葉や茎を細かく白い毛が覆っているため、株全体が青みがかった銀白色になり、冬空で凛とした存在感を放ちます。

シロタエギクは、控えめながらも存在感があるシルバーリーフです。ややボリュームのある花と寄せ植えにすると調和がとれます。

青みを含んでいるので、青や紫のパンジーとも合いますし、白で統一するなら同じキク科のノースポールがおすすめです。

ノースポールも寒さに強いので、冬の寄せ植えには重宝する花の一つ。中心部の黄色が品よく主張し、明るく元気な彩りを添えてくれるのも、寒い冬にはありがたい存在です。

その他、冬の寄せ植えといえば「シロタエギク×葉牡丹」も定番の組み合わせです。

お正月の寄せ植えに葉牡丹を用意したけれど、和風になりすぎるのが気になる……という方は、シロタエギクと合わせてみてください。

シロタエギクのロマンチックな銀白色と葉牡丹の濃い色が洋のテイストを添え、洋風のおうちにも合う雰囲気を演出してくれます。

なおシロタエギクは、日照不足になると葉色が緑になってしまいます。しっかり日光に当ててあげてくださいね。

3. ポプリ用花材としても人気の「ラムズイヤー」

ラムズイヤーという名は、“lamb’s ear”(子羊の耳)から。楕円形の葉と白く愛らしい葉姿が子羊の耳を思わせることから、愛らしい名がつきました。

灰白色の毛で覆われた葉は厚みがあって、ふわふわと柔らかく、手触りも良いシルバーリーフです。

ラムズイヤーはシソ科の植物。葉には香りがあり、ポプリ用の素材としても人気を集めています。

冬の寄せ植えにラムズイヤーを使うなら、合わせたいのが存在感のある花です。上品で淡い色の花やシックな色合いの花とよく合います。

品よくまとめるなら、同じ時期に咲き、やや小ぶりなニゲル系のクリスマスローズと。

クリスマスローズのうつむき加減で咲く美しいフォルムと、グリーンがかった白がもつ気品を、ラムズイヤーの楕円形の葉や銀白色が引き立ててくれます。

シックな色と合わせるなら、深く落ち着いたショコラ色のパンジーや、ビロードのような深い紫色のパンジーと。

ラムズイヤーはポプリの他、リースの材料にもできます。花と合わせても愛らしいですが、ラムズイヤーだけでリースを作ることもできます。

真っ白なリースには研ぎすまされた美しさがあり、“羊の耳”のふわふわとした愛らしさが感じられるリースになります。

冬の寄せ植えに、そしてリースに。ラムズイヤーは、暮らしに幸せなひとときをプレゼントしてくれるシルバーリーフです。

シルバーリーフの育て方3つのポイント

今回紹介した3つのシルバーリーフを育てるなら、知っておきたい育て方3つのポイントをお伝えします。

1. 草丈が伸びすぎたら切り戻して、コンパクトに仕立てましょう

寒さに強いシルバーリーフは、冬の間も旺盛に背を伸ばします。伸びすぎて寄せ植えのバランスが悪くなってきたかな……と思ったら、好みの位置で切り戻してあげましょう。

形を整えながら切り戻すことで、コンパクトに仕立てることができます。

ただし切るといっても、新しく育っている脇芽は残してあげましょう。脇芽を残しておくと、葉が増え、株が充実していきます。

シルバーリーフがふさふさ茂ると、銀世界を思わせる輝きが出現します。脇芽の様子には気を配りながら、思い通りの丈に仕立ててあげてください。

2. なるべく日光を当ててあげましょう

今回紹介したシルバーリーフは半日蔭でも育ちますが、日光を好みます。なるべく日光を当ててあげてください。

日照りが足りなければ、ひょろひょろと徒長して、頼りない姿になってしまいます。何より、特徴的な白が緑に近い色になってしまいますので、注意してくださいね。

3. 根元の枯れた葉は、こまめに切り取ってあげましょう

シルバーリーフはあまり手がかかりませんが、枯れた葉だけはこまめに取り除いてあげてください。特にチェックしたいのが根元の葉です。

シルバーリーフは乾燥を好む植物です。水やり後の湿気が残っていると、根元が蒸れて枯れることがあります。

そのままにしておくと見た目が悪いだけではなく、さらなる蒸れの原因にもなります。水のやりすぎにも注意しましょう。

葉を切り取るといっても、手間はかかりません。根元をのぞき込み、元気のない葉や茎を切ってあげるだけです。

ほんの少し枯れた葉を間引くだけでも、すっきりして全体が整います。冬の寄せ植えを美しく保つ作業として、ぜひ楽しんでくださいね。

まとめ

銀白色の葉をもつシルバーリーフは、冬の寄せ植えを引き立てる名脇役です。園芸店に行けばさまざまな種類が売られているので、ぜひチェックしてみてください。

冬の寄せ植えには、どんな花を選べばいいの……という方は、ぜひ別記事「春まで可愛い!初心者でもお手軽「冬の寄せ植え」おすすめ花3選」もぜひご覧くださいね。