冬の間中、カラフルな色彩の花を次々と咲かせてくれるプリムラジュリアン。パンジーやビオラと並び寒さに強い花の一つ。冬から春に咲く花として、冬の寄せ植えで活躍してくれます。
プリムラジュリアンは花色が多く、最近では八重咲きやフリル咲きなどの品種も。美しい花色や花姿を生かすには、「エレガント」「シック」など、冬の寄せ植えのテーマを決めるとスムーズです。プリムラジュリアンを使った冬の寄せ植えのコツをお伝えします。
プリムラジュリアンとは?
プリムラジュリアンはヨーロッパ原産で、サクラソウ科の植物です。プリムラポリアンサに、小型のプリムラジュリエを交配させて誕生したのが、プリムラ・ジュリアンです。
プリムラポリアンサとの違いは、そのコンパクトな姿。小ぶりなので、鉢や花壇などに寄せ植えすると可愛いまとまりが出ます。
プリムラジュリアンの魅力は、何と言っても花色の多さ。小さな株いっぱいに花をつけて咲いていると、つい目を奪われますね。
寒さにも強いので、パンジーやビオラと同じく、冬の寄せ植えの初心者にもぴったりの花の一つです。
また近年では、鮮やかなパステルカラーのプリムラに加えて、シックなアンティークカラーのプリムラジュリアンも。
プリムラ 「アンティークマリアージュ」 3寸ロングポット苗 花苗 リース 寄せ植え シック
こちらの「アンティークマリア―ジュ」、パープルやグレー、イエローなど、落ち着いた色味が重なり合って、シックで渋い色合いが魅力です。
花びらの風合いは、まるで布を繊細に染め上げたかのよう。アンティーク調の鉢に入れると、クラシカルで落ち着いた雰囲気になります。
その他、八重咲きやフリル咲き、薔薇咲きなど、さまざまな花姿を持つプリムラジュリアンも登場しています。
従来のポップな印象とは異なり、まるでブーケのようなエレガントさが魅力ですね。
こちらの「ラヴィス」は、フリルを幾重にも重ねたような優美な咲き姿と、シックでエレガントな発色が印象的。控えめながら圧倒的な存在感があり、冬の寄せ植えを洗練させてくれます。
プリムラジュリアンの豊かな花色や変化のある花姿などを、存分に冬の寄せ植えに生かしたいものですね。
プリムラジュリアンの寄せ植えのコツ
プリムラジュリアンの豊富な花色や、品種ごとの花姿を生かすなら、まずは冬の寄せ植えのテーマを決めることがポイントです。
テーマが決まったら、テーマに合うプリムラジュリアンを選びましょう。その上で脇役になる花や葉物を選ぶと、プリムラジュリアンの魅力をシンプルに引き出すことができます。
たとえばテーマには、次のようなものが挙げられます。
- ポップ
- エレガント
- シック
今回は、この3つのテーマに沿ってお伝えします。
1. カラフルな花色で「ポップ」に仕上げる
まずは、冬の寄せ植えのテーマを「ポップ」にする場合。色の違うプリムラジュリアンを植え込むと、元気で明るい印象の寄せ植えが完成します。
草花の苗/プリムラ・ジュリアン:キャンディミックス3号ポット 6株セット
プリムラジュリアンには、赤やオレンジ、黄色など、明るくポップな花色がそろっています。見ただけで元気になる色合いのものを、うまく組み合わせましょう。
ただし、あまりにたくさんの色を組み合わせると、やや雑然とした寄せ植えになる可能性も。うまく組み合わせるためにも、次の3つの方法を覚えておくと便利です。
- 同系色でまとめる
- 同じ色でグラデーションをつける
- 反対色(補色)を合わせる
それぞれのポイントについて、簡単に説明します。
1)同系色でまとめる
同系色でまとめるなら、たとえば「黄色・オレンジ」「青・紫」などの組み合わせ。同じテイストなので統一感が出てうまくまとまる上、カラフルな色合いが愉しめます。
2)同じ色でグラデーションをつける
同じ色でグラデーションをつけるなら、たとえば「赤・ピンク・白」「青・水色・白」といった組み合わせに。この組み合わせも同じ色調なので、安定感があります。
3)反対色(補色)を合わせる
そして反対色とは、いわゆる補色のこと。たとえば「黄色・紫」のように、お互いに引き立て合う関係の色を組み合わせるのも一つの手段です。
2. 美しい花姿で「エレガント」に仕上げる
次に、冬の寄せ植えのテーマを「エレガント」にする場合。八重咲きやフリル咲きなど、花姿の美しいプリムラジュリアンを主役にしましょう。
プリムラ ジュリアン 「マスカットのジュレ」バラ咲き 3.5寸ポット苗 リース 寄せ植え
エレガントに品良くまとめるなら色数を増やさないのがコツ。脇役に合わせるなら、葉物や白い花、または淡いピンクやパープルなどの花が合います。
また、アンティーク調の白鉢の中に植え込むと、さらにエレガントな印象に仕上がります。
3. 深い色合いで「シック」に仕上げる
そしてもう一つ、冬の寄せ植えのテーマを「シック」にする場合。深い色合いを持つプリムラジュリアンを主役にすると、シックな印象の寄せ植えになります。
たとえば主役にぴったりなのが、こちらの「ロイヤルパープルエッジ」です。
八重咲きプリムラ 「ロイヤルパープルエッジ」 3寸ポット苗 花苗 正月 リース 寄せ植え
この「ロイヤルパープルエッジ」は、八重咲きのプリムラジュリアン。花びらを縁取る白が深い紫を際立たせて、クラシカルな印象を与えてくれます。
我が家でも寄せ植えで活躍中ですが、深い色合いと滑らかな質感に、何度見てもうっとりしてしまいます。控えめながらも存在感のある花や葉物を合わせると、寄せ植えが上品にまとまります。
たとえば、同じ時期に咲くビオラとはよく合います。ベルベットのような質感をもつビオラを選べば、ノーブルに仕上がるのでおすすめです。
引き立て役には、シックな色合いをもつカラーリーフを。見慣れたプリムラジュリアンとは異なる魅力が愉しめます。
まとめ
ポップな印象のあるプリムラジュリアンですが、近年の品種を使えば、上品でエレガントな寄せ植えや、静けさを感じるようなシックな寄せ植えを作ることもできます。
プリムラジュリアンは、寒さに強いというのもうれしいポイント。春が恋しくなる冬の間、美しい花色で愉しませてくれます。ぜひお気に入りの品種を見つけて、冬の寄せ植えで愉しんでくださいね。
なおプリムラには、プリムラジュリアンの他、大輪を咲かせるプリムラポリアンサや、段咲きタイプのプリムラマラコイデスなどもあります。
代表的なプリムラ5種類を別記事で紹介しています。ぜひ併せてご覧くださいね。