トレニアは夏の暑さもへっちゃら、次々と咲き続ける花……のはずなのに、「トレニアの花が咲かない」「なぜか急に咲かなくなった」というケースも少なくありません。
トレニアの花が咲かない場合、水切れや栄養不足が原因かもしれません。主な原因3つと対策を紹介します。
トレニアの花が咲かない原因(1)水切れを起こしてしまった
トレニアは水が大好きです。水が切れると弱り、花が咲かなくなることがあります。
わが家のトレニアもそうでした。いたって元気だったのに突然しおれ、咲かなくなってしまったのです。
葉は青々と茂っているし、蕾もたくさんついているのに……。でも大丈夫!対策すると3~5日ほどで復活しました。
慌てて水を多めにやり、様子を見ること2日。最初はうんともすんとも言いません。ところが3日目、ぽつぽつと花が咲き始めたのです。
そして翌日にはさらに咲き、5日目にはまさに“咲き溢れるトレニア”に戻っていました。
水切れが原因の場合、次の対策を試してみてください。
◆朝夕2回水やりする
最近、急に暑くなりませんでしたか?水やりは毎日1回だけですか?土の表面がカサカサに乾いてしまっていませんか?
それならば水切れが、トレニアが咲かなくなった原因かもしれません。水やりの回数を増やして「朝夕2回」にしてみてください。
気温が上がれば、土が乾きやすくなります。その分、こまめな水やりが必要です。
しかも気温が上がることで、トレニア自体からも水分が奪われます。なぜなら、葉がせっせと蒸散を行うから。水が蒸発するときに奪われる気化熱で、葉の温度が上がりすぎないように頑張っているのです。
出ていった水を補うつもりで、たっぷり水をあげましょう。ただし注意したいのが、水やりの時間帯です。
気温が上がっている日中は、土の温度も上がっています。そんな状態で水を注ぐと、お湯になってしまいます。朝夕2回、涼しい時間帯がポイントです。
◆鉢の場所を移動する
やはり水切れしやすい……それならば、鉢の置き場所を工夫してみてください。
(1)涼しい場所に移動する
かなり日差しの強い場所に、鉢植えを置いていませんか?日光を当てることは大切ですが、「暑すぎるかも」と感じる場所だと、水切れが心配です。
たとえば「午前中だけ日が当たる場所」や「明るい日陰」なら安心。気温の上昇がずいぶん抑えられます。まずはトレニアの体力が戻るまで、一時避難させてみてくださいね。
(2)直置きしない
鉢植えを、タイルやコンクリートの上に直置きしていませんか?日中気温が上がると、照り返しによって鉢の中の温度もぐんぐん上がります。
ポイントは、鉢植えを地面から離してあげること。たとえば、レンガを積んだ上に置くのも一つ。フラワースタンドを使って、鉢を一段高くしてあげるのもいいですね!
トレニアの花が咲かない原因(2)栄養不足になっている
トレニアは、どんどん花を咲かせる植物です。その分、栄養もたっぷり必要です。
植え込むときに、土に肥料は混ぜましたか?その後も、肥料で栄養補給しているでしょうか?「あ、そういえば……」と思い当たる方は、液肥をあげてください。
液肥の定番といえば、薄めて使うタイプ。
薄めるのって、ちょっと面倒……それなら、薄めずそのまま使えるストレートタイプが便利です。
ただし、あまりに株が弱っているときに肥料をやると、逆効果になることも……。
私たち人間にたとえれば、夏バテで体力が落ちているとき、こってりと重い食事をとるのと同じ。栄養たっぷりだからこそ、かえって胃もたれしてしまうかもしれません。
まずは、水をしっかりあげる、鉢を涼しい場所に移すなどの対策で、トレニアの体力を回復させてください。「体力が戻ってきたかな?」と思ったら、その後もまた頑張れるように、液肥をあげてください。
無事に花が咲き始めたら、ひと安心。また2週間後を目安に液肥をあげてください。栄養が行き届いて、どんどん花を咲かせてくれるはずです。
トレニアの花が咲かない原因(3)種に養分をとられている
トレニアの花が咲かないなら、種を作るために養分がとられているのかもしれません。
トレニアの様子をじっと観察してください。よく見ると蕾ではなく、咲き終わった“花がら”ばかり……なんてことはありませんか?
植物にとって、種をつくるのは大変なこと。多くの養分を必要とします。花がらをそのままにしておくと種をつくることに養分がとられ、花を咲かせることに体力が行き届かないのです。
もしも種に養分がとられていることが原因なら、こまめに花がら摘みをしてください。体力が回復して、花が咲きやすくなります。
ちなみにトレニアは、伸びた先に花を咲かせます。花がらばかりになっている茎があったら、切り戻してあげるといいでしょう。
切り戻せば、風通しがよくなってすっきり。わき芽が伸びることで、たくさんの花を咲かせてくれるようになります。
まとめ
トレニアには、「夏菫」(なつすみれ)という別名があります。その名の通り、暑い夏にどんどん咲く花。夏のガーデニングの心強い味方です。
そんなトレニアが咲かない、急に咲かなくなった……それなら「水切れ」や「栄養不足」が原因かもしれません。こまめに花がらも摘むようにして、どんどん咲くための体力をつけてあげてくださいね。