寄せ植えの作り方とコツ!初心者でも簡単!7つの基本を紹介

寄せ植えが一鉢あるだけで、庭や玄関の雰囲気が変わりますね。でも、いざ自分で寄せ植えを作ろうと思うと、最初はむずかしいもの。「どの花を選べばいい?組み合わせは?」と悩んだ挙句、いざ植えてみると何だかちぐはぐで不自然……。

寄せ植えは、いくつかの作り方やコツをおさえれば、一気にスムーズに進みます。初心者も無理なく寄せ植えを愉しむための、寄せ植えの基本を7つ紹介します。

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寄せ植えの基本(1)置く場所を決める

寄せ植えの作り方の基本、一つ目は「置く場所を決める」です。

寄せ植えを作るとなると、まず植物を選びたくなるもの。でも、その前にひと呼吸。寄せ植えを一体どこに置くのか考えましょう。

玄関に置くのでしょうか、庭に置くのでしょうか?そもそも屋外、それとも室内なのでしょうか?

たとえば「玄関がグリーン主体なので、季節の花で彩りを加えたい」といったように、きっと寄せ植えがぴたりとはまる場所があるはずです。

そして場所が決まったら、次はまわりの環境を見ることが大切です。

たとえば、壁の色やまわりの雰囲気、テイストなど。「ここに置くなら、どんな寄せ植えが似合うかな?」ということをイメージしてみましょう。

たとえば「壁色が明るいクリーム色だから、淡いピンクを合わせて可愛い雰囲気にしよう」。もしくは「シックな外観を生かすためにも、紫などの落ち着いた色合いに」といった具合。

この時点では、漠然としたイメージで大丈夫です。色のイメージをもつだけでも構いません。

とにかく“一度考えてみる”というのがとても大事。園芸店に行く前に想いをめぐらせておくと、植物選びの際にも役立ちます。

寄せ植えの基本(2)3つの役割に分けて植物を選ぶ

寄せ植えの作り方の基本、二つ目は「3つの役割に分けて植物を選ぶ」です。

寄せ植えを置きたい場所が決まり、おおよそのイメージがかたまったら、次は植物選び。でもガーデニング初心者だと、植物選びこそが意外と難関なのです。

いざ園芸店に行っても、知らない花が多くて目移りしてばかり。どれとどれを組み合わせれば、キレイにまとまるのか分かりません。

それに本数のバランスを考えて、花苗を持っては離し、離しては持ち……。次から次へと疑問ばかりがわき、時間ばかりが過ぎる方も多いのでは?

そこでおすすめしたいのが、植物を3つの役割に分けて選ぶことです。3つの役割とは次の通り。

  • 主役
  • まとめ役
  • アクセント役

役割を意識して植物を選ぶと、それぞれがお互いに引き立て合い、全体のバランスのとれた寄せ植えが完成するのでおすすめです。

主役とまとめ役、そしてアクセント役。3つの役割について、詳しく見てみましょう。

1. シンボル的な存在の「主役」

主役とはその名の通り、寄せ植えを見たときに印象に残る花のこと。寄せ植えのシンボルともいえる大事な存在です。

寄せ植えを作るときは、まず主役を選びます。シンボルにしたい花を決め、その美しさを生かしてくれるまとめ役やアクセント役を選ぶという流れが、寄せ植え作りのコツなのです。

主役の花選びのコツは、存在感がある花を選ぶこと!

たとえば「花が大きくて見事」「季節感のある美しい色合いに惹かれる」「花びらが幾重にも重なって豪華」など……。そんな風に、ぱっと見たときに心惹かれる存在感がある花は、主役に向いています。

たとえば春を待ちわびる季節なら、薄く柔らかな花びらを幾重にも重ねた、美しい花姿のラナンキュラス。

花びら一枚ずつは繊細ながら、ぽってり丸みを帯びた豪華なボリュームは、まさに主役向き。ロマンチックな雰囲気を生かした寄せ植えにすると、優しい寄せ植えが完成します。

主役を選ぶときは、「あ、この花好きかも」と感じる花を探してみてください。直感で好きと感じた花を主役にすると、寄せ植え作りがぐっと楽しくなります。

2. 全体を調和させる「まとめ役」

まとめ役もその名の通り、全体をまとめる役目を果たす植物のこと。主役の花だけでは統一感がない寄せ植えも、まとめ役をうまく使うことで調和して、一つの世界にまとまります。

まとめ役に適しているのは、主役の花より控えめな花です。主役よりも色が淡い花、花びらが小さい花などを選びましょう。

たとえば、冬から春に咲く花なら、スイートアリッサムやノースポール、バコパなどの白い小花が適役です。

まとめ役はまさに、縁の下の力持ち。主役のような存在感はないけれど、なくてはならない……そんな愛しき存在です。

特に白は、ガーデニング初心者でも使いやすい万能な色。主役の合間をぬうように植えると、全体をセンス良くまとめてくれる、頼れる存在です。

冬の寄せ植えの主役といえば、色鮮やかなパンジーやビオラ、ガーデンシクラメンが代表的です。でも主役級の花だけでは何だかまとまらない、平面的で気...

3. 品良くメリハリをつける「アクセント役」

アクセント役とは、寄せ植えに強弱やリズムをつける植物のこと。ワンポイントとして加えるだけで、全体が引き締まったり動きが出たり、寄せ植えがぐっとこなれた印象になります。

アクセント役に適しているのは、次のような植物です。

  • 葉色が印象的なカラーリーフ
  • 葉の形が個性的なリーフ
  • 動きのあるつる性植物

それぞれについて、詳しく見てみましょう。

1)葉色が印象的なカラーリーフ

カラーリーフとは、色とりどりの色をもつ葉物類のこと。たとえばヒューケラ(ツボサンゴ)は、人気のカラーリーフです。


【大株・選べる6種】ヒューケラ(ツボサンゴ)ドルチェシリーズ 5号苗

特にこの「ドルチェシリーズ」は、名前も可愛いのです。

たとえば「アップルシブースト」「バタークリーム」、そして「マッチャプディング」など。印象的な葉色が、寄せ植えの雰囲気を一変させてくれますね。

その他、我が家の寄せ植えでも活躍中のカラーリーフが「キンギョソウ ブランルージュ」。シックでありながら愛らしさのある色味、寄せ植えに取り入れやすいコンパクトなボリューム。もう一目ぼれでした。

どんな植物なのかと、作り手さんのサイトを調べてみると……。

寄せ植え、花壇の彩りを華やかにしたいという思いで育成された村岡オーガニックの品種です。白色から赤色までの色幅があり、フランス語の白(Blanc)と赤(Rouge)からBlanc Rouge®(ブラン ルージュ)と名づけました。

(引用)村岡オーガニック ブログ「カラーリーフキンギョソウ【Blanc Rouge®(ブラン ルージュ)】」

もともと、アクセントにするために品種改良されたものだったのですね!

ブランルージュは寒さに当たると紅葉し、斑入りの美しさが映えます。まさに寄せ植えのアクセント役にぴったりです

カラーリーフは、主役の色を力強く支える色を選んでもいいですし、差し色を選ぶのも一つの手。ただし使いすぎるとまとまりがなくなります。あくまで“少量”使うのがコツです。

寄せ植えに欠かせないカラーリーフは、さまざまな品種があります。ぜひ寄せ植えのイメージに合うものを探してみてくださいね。

2)葉の形が個性的なリーフ

寄せ植えにアクセントを添えるなら、葉の形が個性的なリーフを選ぶのも寄せ植え作りのコツの一つ。たとえば、次のような葉が挙げられます。

  • 繊細なレースのような葉
  • ギザギザの切れ込みが入った葉
  • 小さく丸い愛らしい葉
  • 細長くてシャープな印象の葉
  • ぽってりと厚みのある葉

それぞれ与える印象が違うので、寄せ植えのテイストに合うリーフを選びたいものですね。

たとえば、別記事「頼れる名脇役、冬の寄せ植えを洗練させるシルバーリーフ3選」で紹介している「シルバーレース」。

その名の通り、レースのような繊細な葉を植え込むことで、繊細なテイストを加え、アクセントとして活躍してくれます。

葉の色でアクセントを加えるのか、それとも葉の形でメリハリをつけるのか……。考えながらリーフを探すのもまた、悩ましくも愉しいひとときです。

3)動きのあるつる性植物

上や横へ広がったり、枝垂れるように育ったり、動きのある“つる性”の植物も、アクセント役として活躍してくれます。

星形の葉が愛らしいアイビー(ヘデラ)や、小さな葉っぱを密に茂らせるワイヤープランツ、イチゴのような葉をしたシュガーバインなど、園芸店に行けばさまざまなつる性植物と出会えます。

つる性の植物を植え込むと、動きが出てナチュラルな仕上がりになります。ぜひアクセントとして活用してみてくださいね。

寄せ植えに合うヘデラや人気のヘデラについては、別記事で詳しくまとめています。ぜひ併せてご覧くださいね。

一年を通して鮮やかなグリーンが美しいアイビー(ヘデラ)は種類が豊富。寄せ植えのあしらいやグランドカバーなどで活躍する、ガーデニングの強い味方...

寄せ植えの基本(3)基本配色パターンで色合わせする

寄せ植えの作り方の基本、三つ目は「基本配色パターンで色合わせする」ということです。

植物選びをするときに迷うのが、「どの色とどの色を組み合わせたらいい?」ということですよね。好きな色を合わせたら、ちぐはぐな印象になってしまった……といった結果になると残念です。

そんな事態を避けるために、バランスがとれる基本配色パターンを3つ知っておくと便利です。

寄せ植え配色のコツ(1)同じ色もしくは同系色でまとめる

色のセンスに自信がない……そんな場合は、同じ色もしくは同系色でまとめるのがおすすめです。

同じ色でまとめるなら、おすすめは白。ピュアで洗練された世界観が表現できます。春の柔らかな光の下で見る白と、まばゆいほどの夏の光を受ける白など、季節ごとに白の魅力が異なるのも魅力です。

同系色でまとめるなら、たとえば「黄色・オレンジ」「青・紫」などを組み合わせた寄せ植えに。

同じ色や同系色を使うメリットは、同じテイストなので統一感が出るということ。初心者でも失敗しない組み合わせの一つです。

寄せ植え配色のコツ(2) 同じ色でグラデーションをつける

同じ色で濃淡を意識して、グラデーションをつけるのも一つの基本テクニックです。

同じ色でグラデーションをつけるなら、たとえば「濃い紫・淡い紫・白」「青・水色・白」といった組み合わせに。

この組み合わせも同じ色調なので、安定感がありますね。好きな色があるなら、ぜひグラデーションで愉しんでみてくださいね。

寄せ植え配色のコツ(3) 補色(反対色)を合わせる

もう少し個性を感じる寄せ植えにしたい……そんな場合は、補色どうしを合わせてみてください。

補色とは、お互いの色をもっとも引き立て合う関係の色のこと。たとえば「黄色と紫」は、補色として有名な例ですね。

補色どうしを合わせると、コントラストの効いた寄せ植えになります。メリハリをつけたい場合はチャレンジしてみてくださいね。

寄せ植えの基本(4)のっぺり平坦に植え込まない

寄せ植えの作り方の基本、四つ目は「のっぺり平坦に植え込まない」です。逆の言い方をすれば、「立体的に植え込む」ということです。

はじめての寄せ植えだと、つい平坦に植え込んでしまいがち。実はこの“平坦さ”が単調さにつながり、かえってバランス感のない寄せ植えになってしまいます。

センスよく自然にまとめるには、2つの基本があります。ちょっとしたコツですが、取り入れるか取り入れないかで、仕上がり度がぐっと変わります。ぜひ覚えておいてくださいね。

寄せ植えデザインのコツ(1) 高低差をつけて植え込む

寄せ植えの基本デザイン一つ目は、「高低差をつけて植え込む」です。

寄せ植えを作るときは、基本的に後ろに背の高い植物を配置します。手前にいくほど、背の低い植物を植え込むようにしましょう。

最前面には、枝垂れるように育つ植物を植え込んでおくと、動きが出てナチュラルな寄せ植えになるのでおすすめです。

寄せ植えデザインのコツ(2) ドーム状に丸くこんもり植え込む

寄せ植えの基本デザイン二つ目は、「ドーム状に丸くこんもり植え込む」です。

選んだ植物にあまり背丈の違いがない場合、ドーム状に植え込むのも一つの手。真ん中を高く、まわりを低く。なだらかな丸みを出すように傾斜をつけ、植え込んでみてください。

この場合、傾斜部分に植える花は、やや手前に倒れ気味に植えるのがポイント。広がりが出る上、お互いの植物が違和感なくつながって、まとまりのとれた寄せ植えに仕上がります。

寄せ植えの基本(5)頼れる園芸店を探す

寄せ植えの作り方の基本、五つ目は「頼れる園芸店を探す」です。

気に入る寄せ植えを作るには、頼れる園芸店を選ぶのも大事なポイント。何軒か訪ねて、夢中になって花苗を探してしまうようなお店を探しましょう。

当然ながら、園芸店ごとに売っているものは違います。色々巡るうちに、それぞれの店の特徴が分かってくるはずです。

たとえば、季節の花苗はもちろん、カラーリーフやハーブ、山野草など、幅広いジャンルの植物を取り揃えている店。置いている植物が多すぎると迷いますが、どんな植物があるかを知るにはありがたいですね。

また、置いている植物の種類は少ないけれど、愛らしいテイストの花苗を厳選して揃えている店もあります。自分好みの植物を置いているお店が見つかれば、行くたびにうれしい出会いが待っています。

他にも、育種家さんが作った、珍しい花苗やカラーリーフをたくさん揃えているお店も。やや割高ではあるものの、一風変わった品種を使って寄せ植えを作れば、思い入れもひとしおです。

まずは、行きやすそうな園芸店に行ってみてください。スタッフさんたちは基本的に花が大好き。質問すれば、親切に教えてくれるはずです。

ぜひ何度となく通いたくなるような、いつでも心惹かれる植物と出会えるような、とっておきの園芸店を探してくださいね。

寄せ植えの基本(6)最初から100点を求めない

寄せ植えの作り方の基本、六つ目は「最初から100点を求めない」です。

寄せ植えの魅力は、その凝縮した世界観です。一つの器に複数の植物を植え込むことで、季節が感じられたり、組み合わせの美しさが愉しめたり。

鉢やプランターといった、小さな世界。だからこそ思う存分、自分のスタイルを表現することができるのは、寄せ植えならではの愉しさです。

とはいえ、最初から本に載っているような寄せ植えを目指すと、ハードルが上がるだけ。「あれもこれも」と思うと、かえってストップがかかります。最初から完璧を求める必要はありません。

まずは基本をおさえた上で、とにもかくにも寄せ植えを一つ作ってみる。そこから足したり引いたり、自分なりに試してみる。その過程で、本を見ながら勉強してみる。

最初はちぐはぐな寄せ植えでもいい、洗練されていなくてもいい。少しずつ100点へ近づけていこうとする積み重ねが、寄せ植えがもっと好きになる近道です。

試行錯誤しながら寄せ植えを作るうちに、知っている植物も増え、アイデアもわいてきます。植え込み方のコツも分かってきます。

最初から100点を求めるのではなく、ゆっくりじっくり、寄せ植えに親しんでくださいね。

寄せ植えの基本(7)憧れの一冊を用意する

寄せ植えの作り方の基本、最後は「憧れの一冊を用意する」です。

ぜひ、うっとり眺めたくなるような寄せ植えの参考本を探してください。そんな一冊があれば、一つまた一つと寄せ植えが作りたくなります。

好きこそものの上手なれ。憧れの気持ちを持つことも大切です。ちなみに私が何度となく眺めている一冊がコチラ。


12ケ月の寄せ植えレシピ [ 黒田健太郎 ]

タイトル通り、1月から12月までの寄せ植えを、美しい写真と共に紹介している一冊です。色合わせが洗練されていて、一鉢ごとに物語が感じられて……。

寄せ植えごとについている名前も印象的。見ているだけで幸せになります。

たとえば、カラフルでキュートなプリムラを主役にした1月の寄せ植えは「寄せ鉢キャンディボックス」。存在感のある個性的な球根植物・ヒヤシンスを主役にした2月の寄せ植えは「美しき、森のごとく」

どの寄せ植えにも、使っている植物の名前がすべて書いてあります。惹かれる花やリーフ、ハーブを見つけては「今度探してみよう」と考えるのも、愉しいひとときです。

寄せ植えづくりは奥の深い世界。美しい本を参考にしながら、それでいて最初から完璧を求めず……そんなスタンスで、自然体で愉しみたいものですね。

まとめ

花のある暮らしは、ささやかな幸せを運んでくれます。春夏秋冬、季節の草花を愛でる心の余裕が、暮らしの質を高めてくれる気がしますよね。

想いを込めて仕上げた大事な寄せ植え。元気に保つなら、植物が育ちやすい環境を整えてあげることが大切です。根を優しくふかふかの土は、植物にとって心地よいベッド。寄せ植えを作る前に、園芸用土も用意してあげてくださいね。

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